第30回日本小児突然死予防医学会学術集会
松岡 健太郎(東京都立小児総合医療センター 病理診断科)
このたび、第30回日本小児突然死予防医学会学術集会を、2025年2月8(土)~9日(日)に、東京都立小児総合医療センターにいて開催させていただく運びとなりました。
日本小児突然死予防医学会は小児科医・法医学者・病理医さらにはコメディカルの方々も含め、小児の予期せぬ死亡を予防してゆくために相互の垣根を超えて共に学ぶ、大変ユニークな学会です。本学会は昨年まで“日本SIDS・乳幼児突然死予防医学会”という名称で活動しておりましたが、取り組む領域・検討対象を「すべての小児死亡症例」として、わが国の小児死亡検証における中心学会としての役割・使命を果たしていくという目標を掲げ、“日本小児突然死予防医学会”と改称しました。今回、新学会名の元で開催する初めての学術集会を開催させていただき大変光栄に存じます。
私たちよりもずっと未来の世代を担う存在であるべき子供が、予期せぬ事故、病気で亡くなってしまうのは家族のみならず、社会全体の悲しみであり、本来あってはならないことです。小児突然死の原因を解明し、その予防に取り組むことは社会全体の責務であり、われわれ医療者が率先してその重要な役割を果たすことが不可欠です。本学術集会を通じ、小児科・法医・病理、さらにはコメディカルという専門性、職種の枠を越えて会員が相互に知見・意見を交換することにより、子供たちの将来を安全かつ安心なものとしてゆきたいものです。
本学術集会では、この目的を達成するために、この分野の現状と将来の展望を明らかにしたいと、特別講演1題、教育講演4題、シンポジウム3テーマおよび一般演題を企画しています。まず、特別講演では石見拓先生(京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻予防医療学分野)に「体育活動時等における事故対応テキスト」として知られる【ASUKAモデル】についてご講演いただきます。教育講演では、病理学・法医学の立場から松山高明先生(昭和大学法医学教室)、新井信隆先生(東京都医学総合研究所)に病理解剖学的な知見をご教授いただきます。また、臨床の現場の立場から、濱田洋通先生(千葉大学小児科)には循環器疾患究明のための医療整備と地域連携について、井原哲先生(東京都立小児総合医療センター脳神経外科)には虐待による乳幼児頭部外傷についてお話しいただきます。また、シンポジウムとして、本会のメインテーマである“小児突然死解明の現状と将来への展望”について4名の気鋭の先生方にご講演いただきます。さらにチャイルドデスレビュー(モデレーター:名古屋市立大学救急科 沼口敦先生)、グリーフケア(モデレーター:東京都立多摩北部医療センター小児科 小保内俊雅先生)を企画しています。一般演題も12題あり、疫学的内容から症例検討まで幅広くご応募いただきました。
西国分寺は東京駅から45分ほど、羽田からも1時間半のところにあります。東京都立小児医総合医療センターのある多摩メディカル・キャンパスは、東京西部多摩地区の高度・先進的な医療の拠点で、都立多摩総合医療センター、都立神経病院と相互に連携し、この地域の医療を支えております。
盛りだくさんの内容でややタイトなスケジュールとなっておりますが、活発な議論ができるようスタッフ一同準備を進めてまいりました。武蔵野の面影を残す当地にてみなさまにお会いすることができればこの上ない幸せと存じます。